対象を擬人化して過大な愛情をもって接する“萌え”という概念がある。ちょっとオタクっぽい目で見られそうな、そんな言葉が世に広まるはるか前から、パソコンユーザーの間には自分のパソコンに名前や愛称を付けて“可愛がる”という習慣が存在している。
ノートパソコンを人に例えるなら、キーボードはさまざまな角度からの情報を取り込むための“手”、バッテリーはユーザーとともに長時間歩むための強靭な“足”、スリム&コンパクトなどを売りにする本体デザインは“ボディースタイル”、そして液晶ディスプレーは“顔”と言ってもいいだろう。ちなみに、最近はメーカー/ブランドのロゴをあしらったデザインが増えている天面(液晶ディスプレーの裏側、上ブタ)は“バックスタイル”だと思う。
そんな“顔(液晶ディスプレー)”にとりわけこだわりを持つメーカーがシャープだ。シャープが1998年に全社を挙げての取り組みとして、「2005年までに国内のTVをブラウン管から液晶に置き換える」と宣言し、今年の年頭会見で“達成宣言”を行なったのは有名な話で、ASCII24でもレポートを掲載している。また、同社ノートパソコンの最新ラインナップを見ても、
という具合に、これほど多品種の液晶パネルを使い分けるメーカーは類を見ない。
ここで、用語について簡単に説明しておくと、
――となる。
これらの技術は単に発色性を高めて見た目の美しさを得るだけでなく、バックライトを効率的に利用することで省電力化、長時間駆動の実現、ひいては環境への配慮につながるというわけだ。
ちなみに、今回評価しているメビウス“PC-MR60HS”の場合、輝度(バックライト)は16段階に調整可能。さらに低反射タイプのため屋外の明るい光が差し込む場所でも比較的画面が見やすく(屋外では輝度を下げたほうがより見やすくなる)、ユーザー自身や背後の照明が写りこむことも少ない。ほぼ決まった机の上に鎮座している、デスクトップ代替のA4ノートパソコンと違って、MR60HSのようなモバイルノートは外出先の屋外/室内を問わず、必要な場面ですばやく取り出して画面で情報を確認する、といった利用シーンも少なくない。条件を問わず見やすい表示が得られるのは、モバイルノートとして頼もしい存在だ。
モバイルノートらしい特徴的な機能として紹介しておきたいのが、“Mobile SW(モバイルスイッチ)”の存在だ。最近のシャープのモバイルノートパソコンには標準的に搭載されている機能で、MR60HSが最初というわけではないが、キーボード左奥(ESCキーと液晶パネルのヒンジの間)に“MOBILE”と書かれたボタンがある。これは、ACアダプター接続時とバッテリー駆動時で、それぞれ動作条件を1プッシュで切り替えられるというもの。
設定できる動作条件は、